特集インタビュー
 複業の時代を積極的にとらえる
   科学者 YSさん
   京都大学、京都大学大学院(修士)卒。

 京都大学、大学院卒業の科学者で、
 ミュージシャン、音楽講師、家庭教師、イベント企画、ネット企業経営など多方面に活躍するYSさん。

 「何でも、まずはチャレンジしてみないとわからないものです」

 努力を楽しめる天才が考える「これからの時代に必要なスキル」とは?

 そのあたりを中心にインタビューさせていただきました。
 
 ■ より魅力的な可能性があるなら、やってみるべきだ
Q   こんにちは、今日はお忙しい中、時間を作っていただき、ありがとうございます。
 さっそくですが、まず最初に、現在行われている職業を全てお答え願いますか?
   
 研究者、広告会社経営、ミュージシャン、音楽講師、家庭教師、ネット販売、投資、イベント企画などです。
   
Q   科学者を志したきっかけは何ですか?
   
 発明家になって、世の中に貢献するため。

 特に近年はバイオテクノロジーの発達が著しく、エネルギーや健康の観点で人類の役に立つ微生物を創生することが最大の発明になると考え、微生物学者を志しました。
   
Q  それがどういったきっかけで「複数の仕事」をされるようになったんですか?
   
 研究職は自分の発見や発明が必ず世に出て役に立つとは限らず、また影響力を持つまでに時間を要するため、社会貢献という面では間接的な気がします。

 それに、研究者というカテゴリーの中だけに自分を置いて生きていると、どんどん世界が狭くなるのを感じていました。

 より社会貢献度の高い仕事を追求していった結果、業種も経歴も様々な人達でコラボレーションをして、人間の相乗効果を生み出すことで多岐に渡って直接的な人的貢献のできる現在の仕事に取り組むことになりました。

 「研究だけにいちずになるべきだ」とか「今までやってきたことがもったいない」と言ってくれる人もいますが、私は、より魅力的な可能性があるならば、今までやってきたことにこだわるべきではないと思います。

 人生一度きり、後悔はしたくないですからね。
 彼の行うイベントには様々な職種や経歴の人が集まる。
 ■ 時代は確実に変わっていく
Q  高度成長期が始まった1960年代から1990年代まで、約35年間、日本では多くの企業で「終身雇用」が成り立つ、特殊な時代がありました。

 その時代、仕事についてよく言われた格言は「二足のわらじを履くな」「二兎を追う者は一兎をも得ず」などですが、戦前の日本には「財布はふたつは持ちなさい」という格言があったようです。

 今ふたたび、その時代に戻っただけだと言う人もいます。

 そんな時代にむけて、何が大切になってくるとお考えですか?
   
 グローバル経済の中でサラリーマンの賃金は上がる見込みはなく、少子高齢化で支出は上がる一方です。

 仕事は複数、業種や収入の質も様々なものをとりいれて、縮小する日本経済にとどまらず、拡張する世界経済にうって出ることが生涯継続可能なファイナンシャルプランを構築するために必要だと考えています。

   
Q 同年代の男性にメッセージを送るとすれば?
   
 仕事に関しては枠にとらわれず、資格に頼らず、正確な情報の収集に努めて、成功者や実績のある方から考え方やスキルを貪欲に学ぶことが肝要だと思います。

 今の時代はインターネットなどですぐに情報が手に入ります。

 だからいっそう、どんな人から影響を受けるか、どんな人から影響を受けないか、またはどんな情報源を信用するか、信用しないかを選択するセンスがとても重要な時代だと思います。
   
Q  同年代の女性にメッセージを送るとすれば?
   
 女性も結婚、既婚に関わらず、常に経済的に独立してる方が人生を豊に送れると思いますし、これからは今まで以上に女性が活躍できる仕事が増えると思います。

 出産、育児の間も収入が保てるような自分のビジネスやスキルを、若いうちから築きあげることが理想ですね。
   
Q  今日はお忙しい中、質問にお答えいただき、本当にありがとうございました。
 インタビューを終えて
 「サンクコスト」という言葉があります。

 もともとは事業投資についての用語で、埋没費用とも言います。
 事業に投下した資金のうち、事業の撤退・縮小を行ったとしても回収できない費用のことです。

 最近では「サンクコスト」の弊害は、個人の行動パターンにもあてはめて使われるようになりました。

 有名な例え話として、下記の例があります(以下、wikiより転載)

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 2時間の映画のチケットを1800円で購入したとする。
 映画館に入場し、映画を見始めた。
 10分後に映画が余りにもつまらないことが判明した場合に、映画を見続けるべきか、それとも途中で映画館を退出して、残りの時間を有効に使うべきかが問題となる。

 映画を見続けた場合:チケット代1800円と上映時間の2時間を失う。

 映画を見るのを途中で止めた場合:チケット代1800円と退出までの上映時間の10分間は失うが、残った時間の1時間50分を有効に使うことができる。

 この場合、チケット代1800円とつまらないと感じるまでの10分が埋没費用である。
 この埋没費用は、上記のどちらの選択肢を選んだとしても回収できない費用である。

 したがって、時間を浪費してまで、つまらないと感じる映画を見続けることは経済学的に合理的な選択ではない。
 途中で退出して残りの時間を有効に使うことが経済学的に合理的な選択である。

 しかし、多くの人は「払った1800円がもったいない。元を取らなければ。」などと考え、つまらない映画を見続けることによって時間を浪費してしまいがちである。

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 サンクコストを個人の人生にあてはめると、

 「今までこれを勉強してきたのだから、それを活かす職業に就くべきだ」

 「今まで我慢して頑張ってきたのだから、収入が低くても、労働環境が悪くても、これからもこの会社で頑張っていくべきだ」

 ということになります。

 かなり多くの人が、この考え方に縛られ、人生の時間を無駄にしたり、新たな可能性を見逃したりしているのです。

 これはよく日本人の弱点として指摘される、

 「自分は少しでも損したくない」「自分で何かを選んでリスクをとりたくない」

 という非常に保身的な考え方が根底にあるのかもしれません。

 しかしYSさんと話していると、人にうらやまれるような高学歴にも関わらず、今までやってきたことにこだわらず、新しい可能性にも挑戦しようとする心意気を感じました。

 
「これからの時代は柔軟で強靭なハートが大切」
 そんな事を考えさせられたインタビューでした。

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