解雇規制の緩和ってなに?
■世代格差のおおきな原因
 「世代間格差」はいまや言葉として定着した感があります。

 なぜ、このようなものが生まれたのでしょう?

 その大きな原因は、日本の正社員や公務員の解雇条件が厳しすぎるからだと言われています。

 厳しすぎる解雇条件により、企業にとって利益にならない人材を雇用し続けなければならない、それによって若い正社員の採用枠が減る。

 その結果、正社員で比較的高給を取っている中高年と、非正規で低所得な若年層の格差が生まれたということです。

 そして政府はようやく、「解雇条件の緩和」を本格的に行うことを決めました。

 今後、リストラはもっと普通のこととなり、正規非正規の区分は欧米なみに曖昧になり、雇用はますます流動化するでしょう。

■自分の生きてきた時代を「普通」と思ってしまう
 「昔はよかった。今は異常な時代だ」と、言う人もいます。

 でも、はたして今は「異常な時代」なのでしょうか?

 かつて日本は「終身雇用」と呼ばれる雇用体系が長く続いた国でした。

 その時代を生きてきた人にとって、それが当たり前で「正常な時代」とする感覚があります。

 でも「終身雇用」ははたして「正常な時代」なのでしょうか?

 その時代(1960年代〜1990年代)日本以外の国で「終身雇用」は通常の雇用体系ではありませんでした。

 そして、その時代以前の日本でも、やはり「終身雇用」は通常の雇用体系ではありませんでした。

 むしろ、今のように仕事が流動化している時代が「普通の時代」と言えるでしょう。

 「終身雇用」は、

 その時代の日本の特殊な状況(ソ連との冷戦構造があった事によって、高い関税や輸入制限と極端な円安をアメリカが容認してきたこと)によって、製造業が右肩上がりの成長を続けることが保証された『 神話 』の中で成り立っていたシステムなのです。

 つまり、当時の不動産神話や株神話、そして当時作られた年金システムと同じく『 神話 』なのです。

 今の日本は若年層にだけ「仕事の流動化」が見られるのが問題で、既得権益と呼ばれる、中高年の解雇規制の緩和が進めば、ワークシェアがしやすい社会が実現すると言われています。

■個人の姿勢が格差を生む時代
 ともかく今後、雇用体系は欧米なみに流動化するでしょう。

 そして、その社会は、厳しい「競争社会」かもしれません。

 しかし、それは本来の自由資本主義の形であり、「適材適所」が実現しやすい社会でもあり、個人の能力が発揮されたり、または「敗者復活戦」が戦える社会でもあるとも言えます。

 その社会の中で、自分の適性や長所を知り、それを活かす仕事とどう巡り合えるかがテーマになってくるでしょう。

 「雇用の流動化」という避けては通れない現実。

 それを、ただ嘆いている人と、積極的に考える人との間に、大きな格差が生まれる社会であることは確かです。


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